ニギハヤヒ
以前都農神社の祭神について書いた記事において都農神社の祭神は大物主ではないかという考えを示したが、考えを改めたので新しく記事にした。考えれば考えるほどよくわからなくなるので、暫定的なものと思って読んで頂きたい。
まず都農神社の現在の祭神は大己貴命とされているが、これに異論はない。大己貴命は大神神社の祭神の一人であり、三輪氏とともに信仰も移ったのであろう。
問題は大神神社の主祭神が大物主であることだ。大物主は大国主と同一説もあり、大国主は大己貴命と同一だという説もある。その意味で両者は同一の神だということも出来る。
余談だがこの大国主という神様は非常にややこしい。大国主は一般に国譲りをした神様として知られるが、多くの名を持っている。何故多くの名を持つのかについては、様々な説明がなされているが、本当のところはよくわからない。(例えば偉大さを示すためだとか世襲制であったとか、いくつかの神をまとめたとか)
では大物主とはどのような神なのだろうか。記紀には大物主についての記述がほとんどなくどのような神様なのかよくわからない。ただ大物主には饒速日と同一ではないかという説が存在している。その理由については以下のリンクを参照していいただきたい。
この説は主流とは呼び難いものの、都農に饒速日が祀られていることに説明を付けられる。例えば尾鈴神社の祭神は饒速日とされており、また惣国風土記(偽書の可能性が高いとされているが)において都農神社の祭神は饒速日とされている。
そこで考えたのが以下の説である。三輪氏が移住してきたときは饒速日を祀っていたが、記紀編纂後に大己貴命に祭神を変えたのではないか。尾鈴山の祭神や、惣国風土記の記述はその名残でないかと。