ひょうすんぼ

宮崎の田舎町、都農町についてとその他色々

増田レポートと都農

 増田レポートというセンセーショナルなレポートが2013年の末に公開された。同レポートは元岩手県知事で先の都知事選にも出馬した増田寛也氏を中心としたグループが中心となって発表したレポートで、地方創生の議論に大きな衝撃を与えた。

 内容を要約すると、日本の人口減少は深刻な問題である。人口減少の原因の一つに東京への人口集中があり、これを食い止めるために地域に中核となる都市を作り、地方から東京への人口流出を食い止めるといったものである。

 かなりざっくりとした要約なので、正確な内容については以下を参照していただきたい。

http://www.policycouncil.jp/pdf/prop03/prop03.pdf

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 政治的な内容を書くつもりはないので、同レポートの内容の良し悪しやこれに対する諸々の批判(小田切氏ら)については触れないが、同レポートの持つ影響力は大きく無視できない。現に政府はこのレポートの影響を受けた政策を推し進めている。

www.nga.gr.jp

 

 さて都農は同レポートでどのような扱いを受けているであろうか。同レポートにおいて都農町は消滅可能性都市に指定されている。2010年から30年間での20〜39歳の女性人口の予想減少率が57.2%と基準の50%を超えている。また人口減少も著しい。

 隣接している川南町や木城町、日向市は消滅可能性都市に指定されておらず、深刻な問題と言わざるを得ない。都農町は近年になってやっと子育て支援政策を始めてはいるものの手遅れ感は否めない。

www.town.tsuno.miyazaki.jp

 

 一応都農町議会においても同レポートについては触れられているようだが、要領を得ない。

http://www.town.tsuno.miyazaki.jp/tempimg/20150911203250.pdf

http://www.town.tsuno.miyazaki.jp/tempimg/20150626173947.pdf

 

 近い将来日向に吸われてしまうのだろうか。

 同レポートにおける中核都市の基準は人口5万人以上となっている。そうなると日向市とくっつくか、児湯郡全体でくっつくしかない。

 ちなみに平成の大合併の際に児湯郡一体でくっつく話しがあった。高鍋、木城、都農、川南で合併し、地理的に中心となる川南に役場を置くことになっていた。しかし新富が参加することになり、県の出先機関もあり城下町であった高鍋に役場を置こうという流れになったのだが、これに都農と川南が反対して流れてしまった。これは最後のチャンスであったのかもしれない。児湯郡一体は秋月藩の施政下にあり学校の関係で文化的一体性も高い。日向市にくっつくよりは児湯郡内で合併したほうがいいかと思う。

 ただやはり町名がなくなってしまうというのには抵抗があるのかもしれない。都農町自体も川北村と都農村が合併したもので、大字という形で町名が残っている。また美々津が日向と、東米良が西都と合併して衰退して行ったのを見ているのもあるだろう。

 

 今はふるさと納税の成功などもあって都農は財政的にも健全化しており、合併の必要性を感じないかもしれない。しかしながらそう遠くない未来で立ち行かなくなることは目に見えている。余裕のあるうちに合併か抜本的な改革が行われることを願いたい。

 

 ブログの趣旨とは少しずれてしまったが、都農に住んでいる方あるいは都農に興味を持っているかたに知っていただきたいと思い記事を書きました。(既にご存知の方がいたらすみません)