ひょうすんぼ

宮崎の田舎町、都農町についてとその他色々

何故郷土研究か

 前回の記事のように郷土研究とは異なる内容を書くこともある。一応このブログの内容は郷土研究が中心となっている。

 では何故郷土研究なのか。

 私が把握している限りでは大学の周りに郷土研究をしている人はいない。趣味として取り組もうという人はあまり多くないであろうし、仮にいたとしても若い人にはほぼいないであろう。

 郷土研究を初めた理由についてきちんと考えてみると、歴史や民俗が好きで、さらに都農が好きだからということは浮かんでくるが、よくよく考えると祖父の影響が大きいのだと思う。

 五年ほど前に祖父が亡くなった時、私はまだ高校生だったのだが、当時は都農のことがそれほど好きではなかったし、毎日楽しく生きることしか考えていなかった。だが祖父の葬儀の際に、祖父の人生について考えてみた。

 祖父は生まれてから死ぬまでほぼずっと都農にいた。かつてはどうであったか知らないが、少なくとも私が物心がついて以降は年に一度の家族旅行すら嫌がり、前日まで毎回渋っていた。

 都農が好きというよりは、都農以外の世界をそれほど知らないからずっと都農で暮らしていたのだろうと思う。グローバリズムが広がりを見せる中で、ある意味真逆な生き方をしていたわけである。

 少し話は飛ぶが、大学の入学式で私の大学の当時の総長は「タフでグローバル」であれといっていた。それと真逆な生き方をしても幸せそうに祖父は生きていた。

 経済的に豊かとは言えず、華やかであったとは言えないが、自分の仕事や家族に誇りを持って生きれたらそれはそれで幸せなのだと思う。

 自分は東京で暮らしている以上祖父のような生き方をすることは無理なのはわかっているが、祖父が幸せそうに生きた都農はどういう町だったのか知りたいと思い郷土研究を始めた。