ひょうすんぼ

宮崎の田舎町、都農町についてとその他色々

吉備津神社について

 都農町史に付属している明治末の地図によると木戸平に吉備津神社跡があったということが記されている。江戸時代には村社として信仰を集めていたようだ。戦後に木戸平神社として合祀されたという記述があるのだが、どこにあるのかわからない。

 吉備津神社は吉備氏を祀る神社だ。補足しておくと、吉備氏は現在の岡山県を中心に勢力をもった氏族で、5世紀に最盛期を迎え、全国第四位の規模を誇る古墳も築造した。しかしヤマト朝廷によって勢力を削がれ、5世紀後半には勢力を分割された。日本史の教科書に登場する吉備真備が一番有名であろう。

 吉備津神社や吉備津彦神社は吉備氏の勢力があった岡山・広島・兵庫にそのほとんどがあり、宮崎県というかけ離れた土地にあるのは少し気になる。明治末の地図を見てみると木戸平には陶山という苗字の方が多い。(陶山 - 苗字でポン! ネットの電話帳 2012)陶山という苗字は、現岡山県西部である備中国小田郡陶山村が起源とされている。三輪氏と同時期に吉備氏の勢力も都農に移住してきたのかもしれないし、あるいは後世に入植してきたのかもしれない。