ひょうすんぼ

宮崎の田舎町、都農町についてとその他色々

宇納間の地蔵

 宇納間(うなま)の地蔵は美郷町の北郷地区の中心地にある。以前から思っていたのだが、宮崎には東西南北+郷の地名が多くややこしい。北郷が南郷の南にあったり、南郷が2つあったりとよくわからないことになっている。 美郷町は10年ほど前に南郷村西郷村・北郷村が合併して生まれた。

 宇納間の地蔵には祖母が何度も参りに行っており、どんなとこなのだろうと思っていた。都農から車で一時間ほどかかるが、都農から参る人は多い。椎葉に行く際の通り道沿いにあったので、寄ってみた。

 地蔵は平安末期に奉納されたものだそうで、永らく地域信仰の中心となっていた。江戸後期の大火の際に延岡藩の藩邸が延焼しそうになったのだが、その際にこの地蔵にお祈りしたところ延焼を免れたという言い伝えがある。それ以降防火の地蔵として周辺一帯からも信仰を集めるようになったようだ。詳しくは以下のリンクを参照していただきたい。

みやざきの神話と伝承101:宇納間の火伏地蔵

 

 365段の長い階段を登るとお堂にたどり着く。たどり着いてから知ったのだが、地蔵様は60年に一度しか見ることが出来ないらしい。御記帳を見ていると宮崎県内各地からの参拝者がおり、信仰が広範囲に広がっていることが伺える。交通のアクセスが悪い場所であるにも関わらず、何人もの人すれ違った。

 お堂のある場所は高台になっていて、川沿いに細長く広がる集落を眺める事が出来る。

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